基本情報

連載雑誌:週刊少年サンデー(小学館)
連載期間:2001年~2007年
作者:雷句誠(らいく まこと)
単行本数:全33巻(完結)
発行部数:2,380万部 ※2017年3月時点(電子版含む)
アニメ放送期間:2003年4月6日~2006年3月26日
アニメ話数:全150話+劇場版2本
「金色のガッシュ!!」は、私、ハンター田中がマンガに夢中になるきっかけとなった作品です。 熱い王道バトルや、思わずお腹が痛くなるほどのギャグ、そして涙なしでは読めない感動シーン――そんな作品の素晴らしいさを、少しでもブログの読者の皆さんに伝えて、この記事を書きました。
あらずじ

天才ゆえに孤独な中学生・高嶺清麿のもとに、ある日突然、魔界から送られた不思議な少年ガッシュ・ベルが現れます。
ガッシュは、魔界の王を決めるために地球に送り込まれた100人の魔物の子供の一人で、彼らはそれぞれ人間のパートナーと組み、王になるために最後の一人になるまで戦い続けます。清麿は「魔物の本」に記載される呪文を読み上げることでガッシュに「術」を使わせ、数々のライバルと激しいバトルを繰り広げていきます。
最初はガッシュの正体に戸惑っていた清麿ですが、彼の純粋な心と優しさに触れ、次第に心を開いていきます。2人は戦いを通じて仲間との絆を深め、互いに成長していきます。ガッシュも「優しい王様になる」ことを決意し、清麿と共に数々の困難に立ち向かいながら、魔界の王の座を目指します。
しかし、彼らの戦いは単なるバトルにとどまらず、魔界や人間界に大きな影響を及ぼす陰謀が背後に潜んでいることが明らかになっていきます。
みどころ
■熱いバトルと成長
ガッシュとパートナー清麿を中心に、魔物の子供たちが次々に強敵と戦います。バトルシーンでは、キャラクターたちの成長や、友情・絆が描かれ、単なる力比べにとどまらないドラマが展開されます。特に、清麿とガッシュが困難を乗り越え、強くなっていく姿は感動的です。
■個性豊かなキャラクター
魔物とそのパートナーたちは、それぞれ異なる性格や能力を持っており、個性的なキャラクターが多数登場します。ガッシュや清麿以外にも、ティオ、キャンチョメ、ウマゴン、ブラゴなど、仲間やライバルの多彩なキャラたちが物語を彩ります。彼らのバックボーンや絆が、物語の深みを増しています。
■感動的な別れ
魔物の王を決める戦いは、勝ち残った者だけが次に進む厳しいルールのため、敗北した魔物たちは魔界に戻らなければなりません。仲間との別れやライバルとの友情、別れ際のエピソードが感動を呼びます。特に、クリア・ノート編ではティオ、キャンチョメ、ウマゴンとの別れが印象的で、多くの読者の心に残っています。
■笑いと感動の絶妙なバランス
シリアスなバトルが続く中でも、ギャグシーンやユーモラスな場面が巧みに盛り込まれています。キャラクターのコミカルなやり取りや、笑いが自然に挟まれることで、感情の起伏が絶妙に演出されており、読者を飽きさせません。
好きなシーン
■ティオとの再会、ガッシュの成長

ティオは魔界時代の親友、マルスに裏切られ友達同士でも戦わなければならない、魔界の王を決める戦いの厳しさを痛感して、心を閉ざしてしまいました。
マルスから逃げる日々、その途中でティオは魔界時代に弱虫だったガッシュと再会を果たします。人間界で再開したガッシュは記憶を失いながらも、魔界時代と異なり逞しく成長して、呪文なしでティオをマルスの術から庇います。
マルスの裏切りを経験し、周囲を信じられないティオが、ガッシュを信じて良いか葛藤するシーンは非常に感動的で、私の大好きな場面です。
■モチノキデパートの日常回


LEVEL.78「幸せな1日」では、モチノキデパートで特売やイベントが開催され、ガッシュ、鈴芽、ウマゴン、ワイフたちがそれぞれお目当ての商品やイベントのために集まりますが、誇大広告に惑わされ、騙されてしまいます。3人と1匹は力を合わせて、モチノキデパートの店長に立ち向かっていく姿はコミカルでお気に入りの日常回です。
■キッドの成長と別れ


本作の見所はパートナーと魔物の子の出会いと別れにあります。
特にナゾナゾ博士とキッドの別れは感動で目頭が熱くなりました。
ベルギムを倒すためにナゾナゾ博士は作戦を立てますが、想定外のハプニングで重症を負います。
博士を心配するキッドを安心させるために「不死身の肉体を持つから大丈夫」と嘘をつきますが、この時だけはいつものように「ウ・ソ。」とネタ晴らしはしませんでした。
キッドを孫のように大切に思うナゾナゾ博士、博士を死なせたくないキッド。
博士に甘えるばかりのキッドが成長し、ベルギムを倒し去っていく姿は名場面と言えるでしょう。
■ガッシュVSブラゴ 最後の戦い


最強の敵、クリア・ノートを倒したガッシュとブラゴは魔物の王を決めるために最後の戦いをします。
ラストバトルがライバル対決になるのは全読者が望んだ展開だったのではないでしょうか。
最後はお互いの最大呪文をぶつけ合い、ガッシュの「バオウ・ザケルガ」にブラゴの最大呪文は敗れますが、「バオウ・ザケルガ」が迫る中でブラゴはシェリーに初めて感謝を伝えます。


熱いバトルと感動的な別れが描かれ、33巻に及んだ物語を締めくくる、最高のラストバトルでした。
最後に
連載をリアルタイムで追っていた私、ハンター田中にとって、特に終盤のクリア・ノート編は強く心に残っています。ティオ、キャンチョメ、ウマゴンといったお馴染みの仲間たちとの別れは衝撃的で、そのシーンの感動と喪失感が深く胸に刻まれました。
この作品は、漫画だけにとどまらず、アニメ放送、カードゲーム、TVゲーム、さらには劇場版など、多くのコンテンツへと広がり、学生時代には友達とのコミュニケーションツールになるほどの人気を誇っていました。「金色のガッシュ!!」が世代を超えて愛されているのも納得です。
改めて、魅力的なキャラクターと心揺さぶる物語を届けてくれた雷句誠先生には、感謝の気持ちでいっぱいです。この作品と出会えたことを、これからも大切にしていきたいと思います。
